💡 はじめに
こんにちは、Manahataです!
日本のスタートアップといえば、国内市場を固めてから海外進出…という流れが一般的でしたよね? でも最近は、**ジョーシス(ジョーシス株式会社)やキャディ(CADDi)**のように、創業初期からグローバルを前提に動いているSaaS企業が注目を集めています。
今回は、これらの企業の戦略を参考に、**なぜ創業初期から海外市場を狙うのか?**そしてその背景にはどんな市場環境や組織構想があるのか?を考察していきます。
🌏 なぜ創業初期から海外を狙うのか?
1. 日本市場の成長率の限界
- 日本は少子高齢化が進み、IT投資額も相対的に小さくなってきている
- SaaSビジネスのスケールにおいて、初期から海外を意識することで「1桁違う市場規模」を狙える
2. 海外投資家のニーズにフィット
- グローバル展開を前提としたビジネスは、海外VCやPEからの評価が高い
- シンガポール、インド、アメリカなど、資金調達の選択肢が広がる
3. テクノロジー起点の共通課題が多い
- ジョーシスが提供する情シス向けSaaS、キャディの図面データ基盤などは、国を問わず普遍的な業務課題に直結
- 海外展開してもローカライズの負担が相対的に小さい=展開スピードを早めやすい
🔍 ジョーシス・キャディのグローバル戦略事例
🔹 ジョーシス(ジョーシス株式会社)
- ITデバイスやアカウント管理などの情シス業務を自動化するSaaS
- 初期からシンガポール・インドネシア・アメリカにも展開
- 情報システム部門の課題は万国共通という仮説のもとに事業を構築
🔹 キャディ(CADDi)
- 図面データを基に調達・見積もりを自動化するSaaS+製造Techスタートアップ
- 早期にベトナム拠点を設立し、製造図面の解析チームを現地で構築
- アメリカ進出も発表し、プロダクトとオペレーションを両輪で最適化中
🧭 創業期からの海外展開、何がカギ?
1. プロダクト起点での“共通課題”設計
- 海外市場を見据えて、あえて最初から日本特化のUI・機能にしない
- 多言語対応/グローバル標準のAPI/汎用的なUXを前提設計に
2. 組織設計とカルチャー
- 初期から英語が使えるメンバーや海外経験者を採用
- SlackやNotionなど、グローバル企業でも使えるツールを前提に整備
- 英語化されたプロセスと資料を常に準備(「英語化=あと回し」にならない)
3. 資金と投資家戦略
- 海外展開を支援できるVCやCVCからの資金調達
- 海外でのPMFやリード獲得に使えるネットワークを確保
✅ まとめ
- ジョーシスやキャディのような企業は、「国内→海外」ではなく**「最初から海外も含めて」**設計している
- 日本市場に依存しない設計思想は、スケーラビリティと資本効率の両立につながる
- SaaSにおいては、共通課題×グローバル対応プロダクトが最大の武器になる
これからグローバル展開を視野に入れたSaaS企業がますます増える中で、「英語の壁」や「市場の違い」を言い訳にしない戦略的な設計が鍵になるでしょう!
次回は「SaaS企業が海外展開で直面するローカライズの壁」についても深掘りしてみます✍️
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